「鰹木(かつおぎ)」神社建築の特徴的な部材
「鰹木(かつおぎ)」神社建築の特徴的な部材
神社の屋根には、交差したX字型の部材「千木(ちぎ)」と同じく、神社建築独特の装飾があります。仕事運向上のご利益で有名な現人神社の御本殿にも千木・鰹木が取り付けられています。
○鰹木とは
屋根の端にあるX字型の千木は、もともと日本古来の住居建築に用いられた構法で、屋根の強度を上げるものでした。クロスした千木の間、棟の上に並ぶ鰹木も、もとは棟の補強として置かれたものです。
○名前の由来
鰹木の名称については、その名のとおり、鰹の形(鰹節)に似ていたからとされています。表記はほかに「堅緒木」「勝男木」などがあります。
○現在は装飾として残る
現代の神社では、ほとんどが装飾的意味合いで取り付けられています。屋根や棟の補強目的で置かれたものでしたが、時代が下ると一時神社建築で用いられなくなりました。それが復活したのが明治時代です。神仏分離で神道を重視し、廃仏毀釈を推し進める動きの中で、神社らしさを求めて再び設置されるようになったのです。
○まとめ
お参りの際は建物にも注目してみてください。当宮は仕事運向上の神社として知られ、ご祈願も承っております。社務所(092-952-2152)までお問い合わせください。